公開日 2015年04月30日
320列CT Aquilion ONE

当院では2015年1月に320列のCT装置 東芝製 Aquilion ONEを導入し稼働を開始しました。
従来のマルチスライスCT装置に比べ、検査時間が飛躍的に短くなっているため、被ばく線量を低減することが可能です。
検査時間の大幅短縮や心臓、微細な血管などの撮影が難しい臓器でも高解像度の検査画像を撮影する事が可能となりました。
撮影範囲と撮影時間の比較
320列CTと64列CTの撮影範囲と所要時間を比較してみました。
【64列CT】
【320列CT】
64列CTでは、11.3秒かかっていますが、320列CTでは3.8秒で検査が可能となります。
検査に必要なX線を照射するのは動画の黒い部分となります。ご覧のとおり320列CTの方が照射できる装置が大きいことが分かります。
心臓(冠動脈)検査での比較
320列CTと64列CTで心臓(冠動脈)検査を行う際にかかる検査時間を比較してみました。
【64列CT】
【320列CT】
動いている心臓全体を、一回転で撮影できることが分かります。また64列CTと比べても撮影時間は約1/20の0.35秒(従来は7秒)と短く、被ばく量は約1/4に軽減されます。
質の高い検査を提供しながら、患者さんの負担を軽減することが可能となります。
高画質のCT検査
CT撮影の目的は画像診断であり、臓器の病変を正確に抽出することです。
寝台の移動が不要な事や、心臓の拍動や呼吸の撮影を抑制した高精度なデータ検出が可能なため、より高画質な画像を作る事が可能となります。
撮影時間の短縮や息止めが不要になる事以外に、造影剤が必要な検査においても造影剤の使用量が従来の約1/2で済みます。
また、被ばく量についてもActive Collimatorや部位ごとに線量を調整するVolume ECという技術で被ばく量を従来の約1/4に低減しています。